ゲイの見かけに対するあるひとつの偏見

NYCにはゲイが多いというイメージがある。映画やドラマでもゲイの登場人物がよく出てくるし、彼らはとてもおしゃれに敏感で、ユーモラスで魅力的な人物として描かれている。実際に、恋人の同僚の20代後半の女性が、この街ではいい男のほとんどがゲイだ、と女友達と嘆いているという話も聞いた。

だから、ミッドタウンの5th Ave.を歩いていたとき、きれいな濃いブルーのストライプのシャツとエルメスの小物に、ショッキングピンクのパンツを合わせているのにおしゃれな男の人に、友達になりたいと声をかけられたとき、彼のことを即座にゲイだと思い込んでしまった。

彼は日本に興味があるそうで、私が日本語の小説を抱えていたことで私を日本人だと判断し、自分がいかに日本をすばらしいと思っているかを私に熱弁して、最近赤坂に家を買ったことも教えてくれた。

そして日本人の素敵な友達がほしいというので、「あらそれなら私も英語の勉強ができるしお互い好都合だわ」と思い、
彼がビジネスカード(名刺)をくれたので、携帯電話の番号を教えた。

そしてそのまま少し立ち話をするうち、今私はボーイフレンドと一緒に住んでいるのだと話すと、
「付き合ってどのくらいなの?」
「1年とちょっと」
「それならboy friendじゃなくてjust friendだよ!僕と食事しよう!」
え?!
ゲイじゃないの?!
ショッキングピンクのパンツはいてるのに?!
とはまさか聞けず、いつの間にかデートに誘われていた。
彼が「電話する!」と言い残してさっそうと去った後、人を見かけを偏見で判断するのはよくないなとしみじみ思った。
でも、ショッキングピンクのパンツだよ・・・ゲイじゃないなんてずるい・・・NYCでは普通なのか・・・?