I'm afraid of my house-keeper...

週に一度、ハウスキーパーが来てくれる。
我が家のハウスキーパーは南米出身の巨大な女性で、私は彼女を怖れている。
最初に会ったときに「I can not speak English well...」と伝えたのに、毎回ドアのベルを立て続けに鳴らしながら「House-keeper!House-keeper!」と叫び、家中をのっしのっしと歩き、スペイン語なまりの英語でまくし立てる彼女の言葉を私が理解できなくても「No problem!」と気にせず話し続け、そして大きな声で歌う。
なるべく不在の間に終わらせてもらうべく外出するのだが、彼女が来る時間は毎回定まっておらず、タイミングをはかれずに結局はちあわせてしまうことがけっこうある。
そして昨日、私はちょっと体調がよくなかったので、英会話学校の授業後すぐに帰宅し、そのままベッドで眠っていた。
すると彼女がいつものごとく猛々しく現れ、奮迅の勢いで話しかけてくる。
「ちょっと外に出ることにしますけどどのくらいで終わりますか?」と聞くと、「顔色悪いけど具合悪いの?!それならカウチで寝てれば?!掃除機使わないようにするから!!」と言ってくれたので、私は彼女のごきげんな歌をBGMに(・・・)そのまま家で休むことができた。
それから今日、午前中にまた彼女が現れ、キッチンのペーパータオルや食器洗い機用洗剤、ボックスティッシュやトイレットペーパーなどを補充してくれたのだが、「体調はどう?まだ若いのにひとりで平気?」と心配してくれた。「こう見えてももう24歳だから大丈夫」と言うと「そうなの!15歳くらいかと思った!」とのこと。続けて「私は子供が3人もいるからこうして働いてる。英語できなくて大変だと思うけど私もそうだった。頑張ってね」と励ましの言葉までかけてくれた。
これからは少し、彼女のことがこわくなくなるかもしれない。


ちなみに、彼女は恋人の会社が手配してくれているハウスキーパーであって、直接雇っているわけではない。チップは毎回$10ほど渡している。
ベッドウエアやタオル類などファブリックの交換と、掃除をしてくれる。衣類の洗濯はなし。
自分ではガステーブルなど細かい部分は放置しがちなので有難いなあと思うと同時に、ハウスキーパーという存在自体に慣れていないのでやっぱり気恥ずかしく恐縮もする。
とりあえずお世話になる間は、彼女に感謝してきちんとお礼を言いたいと思っている。