Victoria's Secretで日米のブラジャーサイズについての考察

アメリカで人気のランジェリーブランドといえばまずは「Victoria's Secret(ヴィクトリアズ・シークレット)」である。
Victoria's Secretは1977年にサン・フランシスコで生まれ、今や全米に900店舗以上をもつ。ファッションショーやブランドキャラクターにトップモデルやトップスターを起用することでも有名で、その取扱い商品はランジェリーのみにとどまらず、スリープウエア、衣料品、コスメティクスやその他美容関連商品まで幅広く、若い世代を中心に圧倒的に支持されている。



ランジェリーのなかでもブラジャーについては、日本とアメリカでサイズが大きく異なるので、選ぶときに注意が必要だ。
まずサイズの表記が、日本では「カップサイズ+アンダーバスト」だが、アメリカは「Band Size(アンダーバスト)+カップサイズ(Cup Size)」というように逆になっている。
そしてサイズの種類は、日本ではアンダーバストのサイズが65cmから5cmきざみで、カップサイズがABC〜の順で大きくなる一方、
アメリカ(Victoria's Secret)では、Band Size(アンダーバスト)が32 inchから2 inchきざみで、カップサイズが同じくABC〜の順で大きくなる(Band Size 30やCup Size AA(Aよりも小さい)なども存在はする)。



私のブラジャーのサイズは日本だと「E65」だけれど、アメリカのサイズはわからなかったので、てっとり早くサイズを測ってもらったところ、「32B」とのこと。
Victoria's Secretの店舗で扱っている一番小さいサイズは基本的に「32A」なので、すると私のブラジャーのサイズは2番目に小さいサイズということになる。
いわく「あなたのBand Sizeは30だけど、それはつくっていないから32、店内の32にはAとBまでしかないから32Bね、でもそれで大丈夫だと思うわよ」。



見慣れた自分のバストにたいして32Bはあきらかに小さく見えたが、言われたとおり試してみた。
案の定、おさまりきらないおっぱいは脇からはみだし、谷間は差し込んだ小指が胸骨に到達しないほど窮屈で、あげくのはてには乳輪まではみでる始末。



Victoria's Secretのホームページには、「MEASURE FOR A PERFECT FIT」というブラジャーのサイズを決める計測方法が紹介されている。
それによると、まずメジャーでおっぱいの下の胸郭(アンダーバスト)をぐるりと測ったら、その長さに5 inch(12.7cm)を足して「Band Size」とする。
次に、おっぱいの一番盛り上がったところをまたぐるりと測り、その長さとBand Sizeの長さの差が1 inch(2.54cm)きざみで大きくなるごとに「Cup Size」がABC〜と順に導き出され、ブラジャーのサイズが決まるのだ。
一方、日本の計測方法は、まずアンダーバストを測り、次にトップのサイズを測り、その差が10cmでAカップ、以降はその差が2.5cmきざみで大きくなるごとにBCD〜とカップサイズが導き出され、サイズが決まる。



ようするに、カップのサイズを決めるときに、日本ではアンダーとトップの差を10センチでAカップとしているのに、アメリカ(Victoria's Secret)では、その差が15.24cmでAカップということなのになるのだ。
Aカップの時点で5.24cmの差があるということは、日本の1カップの差は2.5cmなので、アメリカのブラジャーを選ぶときは、カップのサイズが2つあるいは1つ小さいものを選べばよい。



ということは日本サイズでE65の私には「32C」か「32D」が適当ということになる。
店員にはないと言われたけれど、私は自力で「32C」をひとつだけ探し出し、再び試着してみると、「気持ちタイトな着け心地が好み!なによりボリューム感が命!無理矢理にでも押し上げて見せるわよ!」的なアメリカのブラジャーの特徴によって、ボリュームの強調効果が自分でも照れるほど発揮されているが、着け心地ははたしてよい具合である。
日本のブラジャーには、「ボリュームも大事だけど、あざとさがない自然な見た目が好み、なにより重要なのはブラジャーを着けてないみたいなやさしい着け心地」という特徴があるので、おそらく32Dであれば、E65と似た都合になると予想する。



それにしても、日本のEカップアメリカではCカップに相当するとは恐れ入るばかりである。