Primary Color Sweets

NYCでは、巨大なケーキが並んだショーケースや、巨大なクッキーが並んだ棚を、けっこうどこのデリやグロッサリーでも見かける。
そして、その中にはかならずといっていいほど、まさにPrimary Color(原色)のものがある。

ショーケースを見渡して、その原色を見つけると「うっ」となる。まさに化学合成された着色料の色、という感じ。これに疑問も抵抗もないということは、ほかのおいしそうに見えるスイーツにも何が入っているか信用できない。

しかも、そのほかのスイーツも見かけ倒しの可能性がかなり高い。気持ち悪くなるくらいあまいだけだったり、薬品系のにおいがしたり、砂糖やバターやそのほかよくわからないものがごろんと固まっていたり。つくりが雑なことが多い。もちろん高級なスイーツショップや高級レストランのデザートはそんなことないけれど、日本のスイーツの方が総合的に、絶対に、断然に、おいしい。

最近の日本のスイーツショップは建物も内装もケーキの見た目もおしゃれなところが多いのにくらべて、NYCのデリやグロッサリーでは、いびつな形やクリームの塗り方に手作り感のあるケーキやクッキーがカジュアルに並んでいる。その様子にはものめずらしさもあって、つい買ってしまいたくなる魅力も確かにはあるんだけど、結局は「$4.50でこれか」と後悔とともにぼそぼそ食べることになる。