「ホリデーギフト」で大出費

ニューヨークのアパートメントでは、この時期に住人がアパートメントの従業員に、ホリデーシーズンギフトとしてキャッシュをプレゼントするという慣習があるとのこと。とはいっても、普通のアパートメントには24時間対応のコンシェルジュをはじめ、ドアマンやポーター、塗装工、その他雑用係(Handyman)はいないので、この慣習は高級アパートメントに限られる。

今住んでいるアパートメントはまぶしいほどの超高級アパートメントというわけではないが、そうした従業員の方々はいるので、リストをもらってそれをもとにキャッシュを用意することになった。Hallmarkでグリーティングカードを買い、付属の封筒にフルネームを書き、カード内のメッセージの前に「Dear + ファーストネーム」、後に「From + 住人の名前 + #ルームナンバー」(※#は番号を表す)を書き、カードにキャッシュをはさみ、封をして、エントランスにいるコンシェルジュにまとめて渡した。

恋人が職場の同僚に相場を聞いて、Manager $60、Concierge & Doorman $40、Porter & Painter & Handyman $20、という金額をそれぞれに用意したら、総勢15人分の合計は$440となった。この金額はアパートメントのグレードによって違ってくるはずである。

そのほか3週にわたりハウスキーパーへのチップも「I appriciate & Happy Holiday.」というメモを添えて$40置いていたので、それも合わせると$560。

さらに、社員が自分のアシスタント(秘書)にも同様のホリデーギフトを贈るという慣習がある会社もあるらしく、私の恋人も彼のアシスタントに$300をプレゼントしていた。もっと上の地位の人になると、その額はまさに桁違いの$2000にもなることもあるという。業界や会社、会社の業績によって金額の上下はあるかもしれないが、アシスタントは複数の社員をカバーしていることが多いので、けっこうなボーナスになる人もいる。

現金の贈り物という意味では日本にも「お年玉」という慣習があるが、身内でも親族でもない人に、いくらお世話になっているからといって、職場で、現金を贈る、というのはふつうはありえないだろうと思う。

ともかく恋人が「ホリデーギフト」に使った総額はなんと$860!想像以上の大出費は思わぬ痛手となった。